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バーガーキングが日本で急拡大する理由|モスに迫れるのか、マック一強市場で狙う2番手

2026年4月27日

冠をかぶったハンバーガー

日本のハンバーガー市場で、今最も勢いのあるブランドといえば「バーガーキング」でしょう。

かつては「店舗が少ない」と言われた同チェーンですが、2026年現在は猛烈なスピードで出店を加速させています。マクドナルドの一強体制が続く中、なぜバーガーキングがこれほどの躍進を見せているのか。その舞台裏と、今後の展望をまとめました。


バーガーキングはなぜ今、日本での出店を増やしているのか?

2019年5月末に77店舗だったところから、2026年4月22日時点で約350店舗まで増え、2028年末までに600店舗を目指すと発表しています。

単なる外食需要の回復だけでなく、運営会社であるビーケージャパンホールディングス(BKJH)による、極めて戦略的かつアグレッシブな経営判断が背景にあります。

  • ゴールドマン・サックスによる買収: 2026年2月、バーガーキングジャパンの全株式がゴールドマン・サックス・オルタナティブズへ売却されました。強力な資本力を背景に、2028年までの「600店舗体制」という野心的な目標に向けた投資が加速しています。
  • 「3年回収」のFCモデル: 店舗投資を3年未満で回収できる高収益モデルをフランチャイズオーナーに提示。通常5〜10年かかる飲食業界において、このスピード感は新規オーナーにとって大きな魅力となっています。※回収期間は立地や運営次第で変わるため、公式も保証はしていません。
  • 「のりかえプラン」の衝撃: 他の飲食店からバーガーキングへ看板を掛け替えるオーナーに対し、最大4,000万円を支援する破格のキャンペーンを実施。競合の跡地を効率的に確保する戦略が功を奏しています。
  • DXによる効率化: セルフオーダー端末の導入やアプリ活用を徹底し、少人数でも回せる店舗運営を確立。人手不足の中でも出店を続けられる体制を整えました。

円安で海外資本から見た日本事業の投資妙味が高まる一方、バーガーキング自身はFCオーナーと既存物件を一気に取り込み、600店舗体制を急ぐ段階に入ったように見えます。

ゴールドマン・サックスの買収前から店舗数を増やしていたことも考える必要があります。

バーガーキングが日本で店舗を増やす本当の理由は、「日本市場を今さら狙い始めた」のではなく、「少なすぎた店舗数を増やせば、まだ企業価値を大きく伸ばせる段階にある」と判断したためと考えられます。


バーガーキングの強みとは?おいしさの秘密について

マクドナルドなどの他チェーンとは一線を画す「本格感」と「圧倒的な満足度」が、熱狂的なファン(通称:バーガーキング民)を生んでいます。

  • 直火焼き(フレームグリル): 鉄板ではなく独自のブロイラーで肉を直接焼くことで、余分な脂を落としつつ、スモーキーでジューシーな「肉本来の旨味」を引き出しています。
  • 「ワッパー」のサイズ感: 看板商品「ワッパー」は直径約13cmと、他社の通常バーガー(約9cm)を大きく上回るボリューム。一つで満腹になれる体験価値を提供しています。
  • 無料カスタマイズ「オールヘビー」: レタス、オニオン、ピクルス、ソース類を無料で1.5倍に増量できるサービス。自分好みのボリュームに調整できる点が、コアなファンの支持を集めています。
  • エッジの効いたPR戦略: 自虐ネタや競合への挑発的なポスターなど、SNSで拡散されやすい独特なマーケティングを展開。広告費を抑えつつ、若年層を中心に高い認知度を維持しています。

バーガーキングは「お腹いっぱい本格的な肉を食べたい」という欲求をストレートに満たしてくれる点が、他のチェーンにはない最大の強みと言えます。


バーガーキングはデリバリーで頼むと少し勿体ない

  • 「オールヘビー(無料増量)」が基本不可:デリバリー(Uber Eats、出前館、menu、および自社配送)では、野菜やソースの増量カスタマイズが制限されています。
  • 割引クーポンがデリバリーでは使えない:アプリ内の「200円〜300円引き」といった強力なクーポンは、基本的に「レジ提示」または「モバイルオーダー(店舗受け取り)」専用です。
  • 「ハーフカット」も頼みづらい:ワッパーを半分に切ってもらう「ハーフカット」も、デリバリーでは要望欄がなかったり、対応不可だったりすることが多いです。

店に来てもらうことで、直火焼きの香りを体験させ、ついでにデザート(サンデー等)のついで買いを促す「店舗体験」を重視してるように見えます。

マクドナルドやモスバーガーもデリバリーは割高ですが、バーガーキングほど「無料カスタム(オールヘビー)の有無」で満足度に差が出るチェーンは珍しいかもしれません


現在のハンバーガーチェーンの勢力図

2026年現在、業界の順位は大きく変動しており、バーガーキングが「第3の勢力」として完全に定着しています。

順位チェーン名店舗数(目安)特徴・現状
1位マクドナルド約3,020店(2025年末)圧倒的な王者。値上げ後も「サムライマック」等で高単価層へシフト。
2位モスバーガー約1,300店(2026年3月末)日本発の安心感と品質で安定。店舗数は横ばいだが根強い人気。
3位バーガーキング約350店(2026年春)爆速で成長中。ロッテリア時代の店舗数を抜き去り、3位へ浮上。
4位ゼッテリア200店舗台後半旧ロッテリアから業態転換中。ゼンショー傘下で再生を図る。
5位フレッシュネス約160店「大人がくつろげるバーガーカフェ」としてニッチな層を維持。

現在の市場は「独走するマクドナルド」「安定のモスバーガー」に対し、「猛追するバーガーキング」が第3勢力として定着しつつあるという構図です。

マクドナルドの値上げニュースが目立ちますが、モスやバーガーキングも値上げはしています。

モスバーガーやバーガーキングは「もともと高め」だったからこそ、マクドナルドほどの「安さの崩壊によるブランド毀損(客離れ)」が起きにくい構造になっています。

マックの値上げによって「安いマック」と「高めだけど満足感のあるモス・バーキン」の価格差が縮んで見えるようになったのが現状と言えます。


2026年5月1日から期間限定メニュー、ベビーボディーバーガー発表

画像出典:バーガーキングジャパン公式X

  • 二代目BABY BODY BURGER(2026年5月1日発売): シリーズ第2弾として登場。直火焼きの100%ビーフパティ5枚に、チェダーチーズをなんと8枚も重ねた、まさに「横綱級」のチーズバーガーです。
  • 圧倒的なボリューム: 二代目の総重量は661g、総カロリーは1,856kcalに達します。ワッパー(約280g程度)の2倍以上の重量がある、モンスター級のスペックです。
  • 価格設定: 単品で2,890円、セットで3,190円という強気の価格設定です。一般的なチェーン店の価格帯ではありませんが、「肉を限界まで食べたい」という層や大相撲ファンに向けた体験型の商品となっています。
  • 購入特典: コラボ商品を購入すると、日本相撲協会公認の「オリジナルステッカー」が数量限定でプレゼントされます。

まとめ:バーガーキングのこれから

バーガーキングはこれからどうなっていくのか?

最大の焦点は、「店舗数1,300を誇るモスバーガーの牙城を崩せるか」にあります。

これまでのバーガーキングは「都心部で肉を食らう店」というイメージでしたが、今後は大型ショッピングモールや郊外ロードサイドへの進出を強め、ファミリー層の取り込みを本格化させるでしょう。

マクドナルドが値上げによって「安さ」という最大の武器を失いつつある今、「マックと数百円しか変わらないなら、圧倒的に肉がうまいバーガーキングを選ぶ」という消費者の心理的シフトは、同社にとって最大の追い風です。

店舗数ではまだモスバーガーに及びませんが、売上成長率とブランドの熱量では既にトップクラス。2028年の600店舗達成時には、日本のバーガー市場は「マック vs モス」の二強時代から、「肉のバーガーキング」を加えた三つ巴の戦いへと移行しているかもしれません。

「王者の帰還」とも言えるバーガーキングの快進撃。私たちの街にあの「直火の香り」が漂う日は、すぐそこまで来ています。

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