健康

子どもの花粉症に市販薬は使っていい?大人の対策との違いを解説

マスクをしている子供

花粉の飛散が本格化すると、「子どもにも市販薬を使っていいのか?」と悩む保護者は多いです。

結論から言うと、使用できる薬はありますが、年齢制限や注意点があり、大人とは対策が異なります。

ここでは、子どもの花粉症対策と市販薬の考え方を整理します。


子どもの花粉症は増えている

厚生労働省のアレルギー疾患関連資料でも、アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)は小児でも増加傾向にあるとされています。

近年は、

・未就学児
・小学生低学年

でも発症するケースが珍しくありません。

参考ページ(厚生労働省):https://www.mhlw.go.jp/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/2018/04_03.html


子どもに市販薬は使っていいのか?

① 「小児用」を必ず選び、年齢を確認する

多くの市販の抗ヒスタミン薬は、

・15歳以上
・7歳以上
・6歳以上

など年齢制限があります。

パッケージに「小児用」と明記されているもの以外は使用できない場合があります。

大人の薬を量を減らして飲ませるのはNGです。子どもは肝臓や腎臓の機能が未発達なため、成分によっては思わぬ副作用が出る可能性があります。

  • 3ヶ月から:シロップタイプ
  • 7歳から:ジュニア用のアレルギー専用鼻炎薬(アレグラFXジュニアなど)
  • 15歳から:大人と同じもの 製品ごとに「◯歳以上」という決まりがあるので、パッケージを必ず確認しましょう。

② 小児は副作用が出やすいことがある

子どもは体重が軽く代謝も異なるため、

・強い眠気
・興奮(逆に落ち着かなくなる)
・口の渇き

などが出やすいことがあります。

古いタイプの薬(第1世代)は、眠気が強く出たり、脳のパフォーマンスを低下させたりすることがあります。

子どもは眠気を自覚しにくいため、ぼーっとして集中力が落ちてしまう「インペアード・パフォーマンス」が学業に影響することも。最近の市販薬は「眠くなりにくい」と記載された第2世代が増えているので、そちらがおすすめです。


③ 鼻炎スプレーの注意点

血管収縮型の点鼻薬は即効性がありますが、

長期間使用すると「薬剤性鼻炎」を起こす可能性があります。

子どもの場合、連続使用は特に注意が必要です。


受診を優先すべきケース

次の場合は市販薬より医療機関をおすすめします。

・症状が強い
・夜眠れない
・目のかゆみが激しい
・咳が続く

小児科や耳鼻科では、年齢に応じた安全な薬が処方されます。

近年は眠気が少ない第二世代抗ヒスタミン薬が主流です。


子どもと大人の花粉症「3つの違い」

子どもは大人と症状の出方や伝え方が異なるため、周囲の観察が重要です。

症状の現れ方(鼻づまりがメイン)

大人は「くしゃみ・サラサラの鼻水」が典型的ですが、子どもは「鼻づまり」が強く出やすい傾向にあります。

  • 鼻をすする、鼻を頻繁にいじる
  • 口呼吸になっている
  • いびきをかく これらは鼻づまりのサインかもしれません。

目をこすってしまう

子どもはかゆみを我慢するのが難しいため、強く目をこすって炎症を起こしたり、まぶたが腫れたりしやすいです。

「目が赤い」「まばたきが多い」ときは、早めにこども用の目薬を検討するか、眼科を受診しましょう。

本人が自覚しにくい

子どもは「これが花粉症だ」と気づけません。

なんとなくイライラしていたり、夜にぐっすり眠れなかったりといった「生活の質の低下」として現れることが多いのも、子どもならではの特徴です。


家庭でできる「子ども向け」花粉症対策

  • 帰宅時のルーティン:玄関前で服を払うだけでなく、すぐに顔を洗ったり、うがいをしたりする習慣を一緒に作ってあげましょう。
  • 部屋の掃除:子どもは大人より床に近い位置で過ごす時間が長いため、床に溜まった花粉の影響を受けやすいです。こまめな拭き掃除が効果的です。
  • メガネ・マスク:最近は子ども向けのサイズや、痛くなりにくい設計のものも充実しています。

子どもは鼻づまりがあると集中力が低下しやすいといわれています。文部科学省の調査でも、生活習慣や体調と学力の関連が示唆されています。

花粉症による睡眠不足は、学習効率にも影響します。


予防的にできること

完全に防ぐことは難しいですが、

・早めに対策を始める
・症状が出る前から受診する(初期療法)
・生活リズムを整える

ことで悪化を防げる可能性があります。


市販薬を使う場合のチェックポイント

・必ず年齢制限を確認
・用量を守る
・眠気の有無を観察する
・効果が弱い場合は自己判断で増量しない

数日使って改善しない場合は医療機関へ相談しましょう。


子供に花粉症の市販薬を試す前に

子どもの花粉症に市販薬を使うことは可能ですが、

・年齢制限の確認
・副作用への注意
・症状が強い場合は受診

が重要です。

大人と同じ感覚で薬を選ぶのは避け、子どもに合った対策をとることが大切です。

花粉症は放置すると学習や睡眠にも影響します。早めの対応で、春を少しでも快適に過ごせる環境を整えましょう。

市販薬を使っても症状が改善しない場合や、鼻づまりで夜眠れないようなときは、小児科や耳鼻科を受診することをおすすめします。最近では5歳から始められる「舌下免疫療法」という根本治療の選択肢もありますよ。

▶小学生の子供が安全に使える花粉症の市販薬まとめ

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