2026年度(令和8年度)中に、不登校児童生徒への支援でICT活用を100%の学校で整備するという方針が示されました。
これは、
・自宅でのオンライン学習
・デジタル教材活用
・遠隔授業参加
などを通じて、学習機会を確保する体制を全国的に整えるというものです。
背景には、不登校児童生徒数の増加があります。
「ICT活用100%」目標の内容(概要)
今回の方針は、
・オンライン学習環境を全学校で整備
・不登校でも学習機会を保障
・一定条件下で出席扱い
・学習評価の対象にする
という方向性を示すものです。
従来の「学校に来ることが前提」という空気から、
「学習機会の保障」へと軸足を移す動きといえます。
オンライン学習が出席扱いになる仕組み
すでに一定の条件下では、
・学校長の判断
・学習状況の確認
・継続的な取り組み
などを満たせば、出席扱いとする運用は存在しています。
今回の目標は、それを全国的に整備し、実質的に標準化することを目指すものです。
メリット
① 学習の断絶を防げる
これまで不登校になると、
・学習進度が遅れる
・評価がつかない
・進学で不利になる
といった不安がありました。
オンライン活用により、学習継続がしやすくなります。
② 心理的負担の軽減
「学校に行けない=ゼロ」という状態が緩和されます。
・家からでも参加できる
・少人数・個別対応が可能
という安心感は大きなメリットです。
③ 多様な学び方を認める流れ
集団生活が合わない子どもにとって、
オンライン学習は一つの選択肢になります。
教育の多様化という観点では前向きな変化です。
デメリット・懸念
① 学校に行かなくなる子が増える可能性
「家でも出席扱いなら…」と、
登校へのハードルが下がる可能性があります。
特に軽度の不登校傾向の子どもに影響する懸念があります。
② 社会性の機会損失
学校は学習だけでなく、
・対人関係
・集団適応
・協調性
を学ぶ場でもあります。
オンライン中心になると、対面経験が減る可能性があります。
③ ICT格差
家庭環境によっては、
・通信環境
・学習スペース
・保護者のサポート力
に差が出ます。
支援がなければ、逆に格差拡大につながる懸念もあります。
④ 教員負担の増加
対面とオンラインの両立は、
・指導負担
・管理負担
を増やす可能性があります。
現場の体制整備が不可欠です。
「出席扱い=解決」ではない
出席扱いになることは、
・進学上の不利軽減
・学習評価の保障
につながります。
しかし、不登校の背景には、
・いじめ
・発達特性
・家庭環境
・精神的要因
など複雑な要素があります。
ICTは手段であって、根本解決ではありません。
保護者としてどう考える?
① 選択肢が増えたと捉える
「学校に戻るか、ゼロか」の二択ではなくなります。
② 子どもの状態を見極める
オンラインが合う子もいれば、対面の方が回復につながる子もいます。
③ 長期視点を持つ
最終的に社会とどう関わるかを見据えた判断が重要です。
ICT活用100%目標で世の中はどう変わっていくのか
文科省の「ICT活用100%」目標は、
・学習機会の保障
・不登校支援の強化
という大きな転換点です。
一方で、
・登校減少の可能性
・社会性機会の減少
・家庭間格差
といった課題もあります。
大切なのは、「オンラインか対面か」ではなく、
子どもにとって最適な学び方を選べる環境を整えることです。